A社では、ある製品の開発、販売を手掛ける会社であり、企画部の社員30名及び営業部の社員50名はXビル、開発部の社員40名はYビルで勤務している。各社員は、PCを1台ずつ所持し、出社時には、空き机のLANポートにPCを接続し、1日の勤務終了後には、LANポートからPCを外す。 A社では、aためにDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を利用している。DHCPは、IPアドレスなどのネットワーク接続に必要な情報、IPアドレスの有効時間を示すリース期間及びサブネットマスクなどのオプション情報をDHCPサーバから自動的に取得し、PCに設定するためのプロトコルである。DHCPでは、リース期間を設定することによって、bを行うので、cができる。 A社のシステム構成は、図のとおりである。XビルとYビルの間を広域網回線で接続し、ネットワーク管理をしやすくするために、ビルごとにネットワークを分割している。

設問1 本文中のaからeに入れる適切な字句を解答群の中から選び、記号で答えよ。また、f、gに入れる適切な送信方法が、ブロードキャストの場合はB、ユニキャストの場合はUの記号で答えよ。

設問2 表2は、PC001にIPアドレス192.168.10.150が設定されるとき及びリース期間を延長するときに、PC001とDHCPサーバから送信されるメッセージ内のIPアドレスをまとめたものである。表2中のhからjに入れる適切なIPアドレスを答えよ。

設問3 DHCPサーバによってPC201に設定される可能性のあるIPアドレスの範囲を答えよ。ただし、次の条件があるものとする。 (1) 最も若いアドレスは、サブネットアドレスとする。 (2) 次に若いアドレスは、ルータに設定している。 (3) PCに設定可能なIPアドレスとして、ルータに設定しているアドレスの次に若いアドレスから連続した48個のIPアドレスをDHCPサーバに登録している。

設問4 DHCPサーバの故障に備えるためには、サブネットワークXにDHCPサーバを1台追加し、現在DHCPサーバに登録されているIPアドレスを2分割して、2台のDHCPサーバに半分ずつ登録することが考えられる。しかし、この信頼性向上策だけでは、不十分である。どのようなときにどのような問題が生じるか、35字以内で答えよ。ただし、いずれか一方のDHCPサーバの故障以外は、考えないものとする。