T社は,健康食品の製造・販売業を営んでいる。2006年1月にインターネット販売システム(以下,販売システムという)を自社で構築し,システム運用・保守を行ってきた。2008年4月,システムの企画,開発及び保守の業務を自社に残し,システム運用業務をU社に委託した。当時両社は,2009年4月に正式なSLAを締結することを目指して1年間試行することに合意し,表1に示すSLA案を作成した。 業務委託開始から1年を経過した2009年4月に,U社はT社に対し,2008年度システム運用業務の活動実績を次のとおり報告した。
設問1 T社が,U社に業務委託をする際に,SLAを締結することによって享受できるメリットを,解答群の中から二つ選び,記号で答えよ。
設問2 サービスレベルの評価について,(1),(2)に答えよ。 (1) 表2の項番a,bに関して,評価項目説明とU社の初回の活動実績報告に基づいて,2008年度の要求水準に対する実績値(%)を求めよ。答えは,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めよ。 (2) 表2の項番bに関して,初回報告では要求水準に達していなかったが,追加報告の内容を考慮した結果,要求水準を達成することができた。これを踏まえ,2009年度のSLA締結において要求水準を設定する際に明確にすべき事項を,30字以内で述べよ。
設問3 表2の項番cに関して,障害通知を10分以内にできなかった原因①,②に対する是正処置としてふさわしいものを,解答群の中から一つずつ選び,記号で答えよ。
設問4 T社の2009年度事業見通しから,表2のサービスレベルの要求水準を維持するための予防処置として有効なものを,解答群の中から二つ選び,記号で答えよ。